Twitterでどうやったらテンション高めにレジンバットのフィルムを交換できるのかという質問を頂きました。
今回は私のやっている方法をご説明します。尚、あくまで私のやっている方法なので、私自身の交換作業に最適化されている部分もあります。まずは、このブログを参考にご自身で色々試してみてください。
ステップ①
まずは、バットの枠上にフィルムをセットします。ちなみに今回使用しているのは、Peopoly社のFEPフィルムを使用しています。
Peopoly社のフィルムはA4サイズなので、Sonicminiのバットサイズだと半分のサイズになります。そのため、A4サイズを半分に切って使用しています。
Peopoly社のフィルムは購入すると右図のように丸まった状態出来ます。開いてみると分かりますが、巻き癖が付いていて、半分のサイズに裁断してもカールがひどいです。
そこで、押し花のように透明クリアファイルケース内のクリアファイルに収納して重しを掛けることで巻き癖を取ります。
私の場合、透明クリアファイルにFEPフィルムに傷がつかないように両面コピー紙で挟んだ状態でファイルに入れて一週間ほど上から軽く重し(数冊の本あるいは辞書程度)を掛けておきます。
すると、右の写真のように巻き癖が取れます。意外と簡単ですし、FEPフィルムを保管するのに傷がつかず、便利です。
ステップ②
レジンバットの枠上にセットしたFEPフィルムの上から金枠をセットします。そして、レジンバットからはみ出たFEPフィルムをダブルクリップで挟みます。この際、ダブルクリップをレジンバットまで突き当てた状態でFEPフィルムを挟むようにします。レジンバットの周囲をぐるっとダブルクリップで挟みます。
尚、使用するダブルクリップは100均で売っているもので大丈夫です。ちなみにS,M,Lサイズがありますが、使うのは主にLサイズです。Lサイズが入らない部分とかはMサイズを使用しています。
この状態で金枠を上から押し込んで、ねじを対角線上に締めこんでいきます。
ねじを締めこんでいくと徐々にダブルクリップが持ち上がっていきます。全て閉め終わると右の写真のようにダブルクリップが立ち上がった姿勢になります。
ダブルクリップが適度なテンションを与えてくれるので、簡単にパンパンにフィルムが張った状態にできます。
全てのねじを締め終わったら、ダブルクリップを外してフィルムの余白部分を切るだけです。
ダブルクリップのおかげでフィルムが作業中にずれてしまうこと
も抑制できますし、フィルム張り替えの作業の難易度を下げてくれると考えます。
おまけ
試しにP社のFEPフィルムを使ってみたところ、非常に性能がよいことがわかりました。
以前はW社のFEPフィルムを使っていました。
以下、私の主観です。ご参考までに。
耐久性
P社 使用時間230時間でも造形に問題なし
W社 使用時間150時間超えると造形不良が増えてくる
造形品質(剥離性)
実際に造形した際の主観です。
P社 0.1mm以下の部分でも剥離の際に切れるとかはなく、ほぼ出力さ
れる。製品生産時の不良率が約2%以下になった。
W社 0.1mm以下の部分だと造形領域の場所によっては切れてしまった
り造形不良になるものがある。
製品生産時の不良率は大体10%程度。
また、造形領域の端部分になると造形ミスが増える傾向にあっ
た。
剥離音に関してはP社FEPフィルムはレジンやプラットフォームが適温である場合、ほとんど聞き取れないレベルの小ささです。W社はそこそこ音がします。
P社FEPフィルムはW社FEPフィルムに比べて若干お値段が張りますが、使ってみても損はないかと思います。